人財開発担当トレーナー
神戸コールセンター
スーパーバイザー
<2015全国大会3位・優秀賞>
大阪コールセンター
センター長兼営業
20年以上にわたってコールセンター事業を展開し、
業界・業種を問わず、
たくさんのお客様と
信頼関係を育んできたアド・ダイセン。
その現場の最前線で活躍する
アド・テレサポート本部の3名が、
同社の特徴や、
電話応対コンクールでの成果、
そして今後の目標などについて語ります。
START
司会
アド・ダイセンという企業の魅力は、広告代理業を基軸に時代を先取る新しいビジネスを積極的に開拓し続けていることだと思います。コールセンターの設立もその先見性を物語る代表的な成功事例と言えるのではないでしょうか。
上田
そうですね。当社は1992年に創業し、当時としてはめずらしいコールセンターのアウトソースサービスを同じ頃に開始いたしました。現在では、神戸・大阪・東京に拠点を持ち、常設のコンタクトセンターから期間限定の小規模センターまで、クライアント企業様のご要望に合わせてフレキシブルな対応を可能にしています。
加地
私どもは、電話応対要員をコミュニケーターと呼んでいますが、ほとんどの者が「マルチスキル」を備えていることも特徴です。
上田
受注受付・カスタマーサポートなどの「インバウンド」と、ニーズヒアリング・販売促進などの「アウトバウンド」両方のスキルを身につけて初めて“一人前”というような評価基準があり、その教育を加地が行っているのです。
加地
私の考え方は、非常にシンプルでして、当社が培ってきた独自の教育システムに乗れば、未経験者であっても一定水準以上の電話応対スキルを習得できるということ。必要なのは、素直な向上心、一人ひとりの気持ちの部分です。
柿木
コミュニケーターは、クライアント企業様の“顔”としてエンドユーザー様と一対一で接する重要なポジションを担います。私は、受注チームを管理するスーパーバイザーを担当していますが、心の持ちよう一つで、強い責任感が芽生え、急激に上達するメンバーを数多く見てきました。
加地
トレーナーの立場から言いますと、コミュニケーターは、タレント事務所のタレントのような存在です。個々人の能力を引き出し“顧客満足”を超える“顧客感動”レベルの応対ができるマルチな人財を育てることが、私に課せられた大切な役目だと認識しています。
司会
普段は最高のパフォーマンスをしていたとしても、たった1回、エンドユーザー様を不快にさせてしまったがために顧客離反を招いてしまうかもしれません。そういう事態を未然に防ぐのもスーパーバイザーの役割ですよね。柿木さんは、何か心がけていることはありますか?
柿木
目くばり・気くばりの徹底でしょうか。ときには、イレギュラーな出来事も発生しますので、スーパーバイザーが素早く状況を把握し、あらゆる手段を講じてフォローに努めます。チームが一体となって、クライアント企業様が目標とされていた売上や受注数などを達成できたときは、大きなやりがいを感じますね。
上田
私どもの最終目的は、クライアント企業様の売上拡大です。高い応対品質と優れたコストパフォーマンスを両立し、お褒めの言葉をいただくことがありますが、私にとっては何にも勝る喜びとなっています。
司会
上田さんは大阪コールセンターのセンター長でありながら営業も兼務されているそうですね。一般的な営業職のイメージにある新規開拓や提案活動が主な業務でしょうか?
上田
もちろんそれらも含まれますが、企画立案から安定稼働にいたるすべての業務を一括して担いますので、持たれているイメージとは少し異なるかもしれません。たとえば、お仕事のご依頼をいただきましたら、クライアント企業様の企業情報や商品情報をお預かりし、台本や業務マニュアルの作成に取り掛かります。一方で、システムの導入や席数の確保、お電話番号の取得など、私自身が統括責任者としてつくり込みを行うのです。もちろん、高い品質を確保するためには、現場スタッフとの連携作業も欠かせません。ここでは伝えきれないほど業務内容は多岐にわたりますね。
司会
すべてのプロセスを上田さんが管理するということは“スピード感”も強みの一つになるのではないでしょうか?
上田
確かにそれは言えます。たとえば、リコールなどの緊急を要する案件でしたら、迅速な対応と高度な応対スキル双方が不可欠です。過去の事例では、熟練のコミュニケーターを配置して、2日後に立ち上げた経験があります。
加地
通常でしたら、実稼働までにある程度の日数が必要になりますので、その期間中に、企業理念や取扱商品に関する社内勉強会を必ず開きます。
上田
コミュニケーターがクライアント企業様の社員様のような存在として応対ができるよう関連知識の浸透を徹底するためです。そういう側面では、加地と一緒に現場の教育にあたることもあります。
加地
クライアント企業様との出会いを育み、コンサルティングも行う。なおかつコールセンターをゼロから構築できる上田のような人財がいることも当社の強みです。
上田
私どもは、コールセンターの開設において豊富な実績を築いてきました。今後も、アド・ダイセンならではのワンストップソリューションをお届けし、クライアント企業様のご要望に的確にお応えしていきたいと思います。
司会
日本電信電話ユーザ協会主催の「電話応対コンクール」において、アド・ダイセンの存在感が年々高まっているとお聞きしています。ちなみに初めてエントリーされたのはいつでしょうか?
加地
第51回大会の2012年度です。応対品質の向上とモチベーションアップを目的に参加し、初出場から毎年全国大会へコンクール選手を輩出しています。4年目となる2015年度は、全国で13,000名を超える参加者のなかから、柿木が第3位という栄誉に輝きました。
柿木
大会での実演を想定した台本を作成し、それを元に加地トレーナーが演技指導をしてくださいました。スキルアップのプランも提示していただき、与えられた課題をクリアしていく練習の積み重ねが自信を育み、大会当日は、自然な応対を披露できたと思っています。
加地
全国大会予選である兵庫県大会では、当社のコミュニケーターが第1位、柿木が第2位というワンツーフィニッシュで全国大会への切符をつかみました。最終的に柿木が上位入賞という素晴らしい結果を残したのです。
司会
県大会で1位・2位を独占されていたのは初耳でした。人財力と応対品質の高さを証明するまさに快挙ですね。ところで、柿木さんは、以前から全国のトップクラスに入るコンクール選手だったのでしょうか?
柿木
いいえ。初参加の2012年度は、神戸地区の予選会さえ通過できませんでした。それ以降、基礎スキルから徹底的に学び直し、2014年度は、兵庫県大会で優勝することができたのです。そのときに優勝カップというものを人生で初めていただいたのですが、舞台上で手にしたときのあの感動は今でも忘れられません。しかし、全国大会では力及ばず入賞に届きませんでした。その悔しさが、再チャレンジへの強い気持ちにつながったと思います。
加地
私どもにとって今回の大会は特別でした。アド・ダイセンの代表としてだけではなく、クライアント企業様のコールセンター部門として出場したからです。プログラムや舞台上のスクリーンには当社とクライアント企業様の社名両方が載るわけですから、柿木にとっては、前回大会にはないプレッシャーもあったのではないでしょうか。
柿木
もちろんありましたが、クライアント企業様をはじめ、アド・ダイセンの全国各地の事業所からたくさんの応援メッセージや激励のFAXをいただき、心の大きな支えとなりました。また、現場でともに働く仲間の協力がなければこのような貴重な経験はできなかったと思っています。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
司会
それでは最後に、ご自身の目標や今後の取り組みをお聞かせください。
上田
時代の変化とともにコールセンターのビジネスモデルも多様化しています。たとえば、オペレーターに一切接続しない自動音声のみの対応や、センター機能を海外へ移し、中国やインドなどの現地のかたが応対するというところも少なくありません。そのような状況のなかで、当社が大切にしているのは“コミュニケーターが主役”という考え方です。ワークライフバランスの観点から、業界のイメージを刷新するような活動を展開し、コミュニケーターがもっと輝ける職場環境をつくりたいと考えています。
加地
魅力あるコールセンターは、いきいきと働くコミュニケーターによって形成されます。本人たちが続けたい・成長したいと思える“やる気”を育む研修プログラムや評価制度の充実に力を入れていく考えです。
柿木
私個人の今年のテーマは、温かみのある応対です。商品の受注であれば、エンドユーザー様にお店でお買い物をしていただいているような雰囲気づくり、そういうおもてなしを感じていただける話し方・聴き方にこだわっていきます。
加地
近年では、お年を召されたかたからのお問い合わせが増加傾向にありますので、ご質問内容やご説明の仕方を継続的に改善しています。つまりは、会話によるコミュニケーションの重要性が増しているのも事実です。
上田
世の中の流れを捉えた新サービスとして、TV電話の可能性に着目しています。これからは顔の見えるコンシェルジュのような役割を担い、密度の高いコミュニケーションを実現したいですね。あと、2016年度の「電話応対コンクール」は地元大阪で全国大会が開催されます。神戸のみならず大阪コールセンターからもコンクール選手を送り出し、当社の知名度を高めていきたいと思います。
司会
営業・人財開発・現場というそれぞれの立場からお話をしていただき、テレサポートサービスの多面的な魅力を知ることができました。一方で、お三方の高い志や真摯な取り組み姿勢などから、アド・ダイセンの最大の強みはやはり“人”であると改めて感じています。皆さんのさらなるご活躍に期待しています。本日は、ありがとうございました。
※本記事は2016年1月に取材したものになります。
END